日本の伝統芸能 歌舞伎の歴史とその魅力を解説
歌舞伎は、日本を代表する伝統芸能の一つ。
豪華絢爛な衣装やド派手なメイク、劇団ごとに継承されてきた演目など、独自の文化と歴史を持っています。
情緒豊かで心が躍る物語や、迫力満点な演技など、多くの工夫がお客様を楽しませるために施されており、長い歴史の中で、それぞれの時代の良さを取り入れ発展してきました。
歌舞伎の歴史
歌舞伎は約400年前に「出雲の阿国」という女性が京都で始めた踊りが起源とされています。歌舞伎という名前の由来は、江戸時代初頭に現れた、奇抜な髪型や服装で風変わりな行動をする人々、「傾き者」(かぶきもの)からきています。
元々は女性が演じていた歌舞伎ですが、世間の風紀が乱れるということで、当時の江戸幕府に禁止されてしまいます。
その結果、成人男性が男女両方の演技をするという、現代につながる歌舞伎が誕生しました。
歌舞伎の魅力を解説!
伝統文化として長く人々を楽しませてきた歌舞伎ですが、そんな歌舞伎の魅力とは一体どんなものなのでしょうか?
以下では日本人でも知らない歌舞伎の魅力について解説していきます。
約400種類もある演目
長い歴史と文化を誇る歌舞伎は、400ほどの演目が現在も上演されています。
大きく2つの内容に分けることができ、1つめは「時代物」、もうは1つは「世話物」です。
時代物は江戸時代より前の歴史や事件が物語の元となっており、世話物は江戸時代の庶民の恋愛模様等が元となっています。
迫力満点!大袈裟で独特な演技
観客を楽しませるために、感情を大げさに表現した演技も歌舞伎の特徴であり魅力の一つです。
場面が盛り上がって、登場人物の感情の高まりを表現する際には、「みえ」という演技で観客の意識を集中させます。
歌舞伎の表現として日本人にとても有名な演技のひとつであり、他にも「にらみ」など、迫力のある演技が多いのが特徴です。
ド派手なだけじゃない!ちゃんと意味のある化粧
歌舞伎の派手な化粧は「くまどり」と呼ばれます。ただ派手なだけではなく、キャラクターの性格や感情を視覚的に表現して、物語の意味を深める手法の1つです。
赤は正義漢や情熱・怒りの感情、青は悪人や嫉妬、茶色は妖怪や霊獣など人間以外の存在を表し色によって特徴が異なります。
くまどりは観客が演目を理解する為にも、重要な要素の1つです。
なんと全部生演奏!豊かで迫力のある舞台音楽
演劇中に流れる舞台音楽は、なんと実は全て物語や役者の演技に合わせて生演奏で行われているのです。
曲目は800種類以上あるとされており、笛や太鼓、三味線など、数種類の楽器で演奏されるBGMはより一層の迫力と臨場感を演目に与えてくれます。
歌舞伎はいったいどこで観れるの?
歌舞伎を見れる場所として有名なのは「歌舞伎座」です。年間を通して多くの公演がなされており、心惹かれる作品にも出会えるはず。関西では「大阪松竹座」が有名で、こちらでも多くの作品が公演されています。
歌舞伎座公式サイト
大阪松竹座公式サイト
https://www.shochiku.co.jp/play/theater/shochikuza/
歌舞伎公式の総合サイト
歌舞伎作品の公演情報をまとめたサイトになっています。
まとめ
歌舞伎は日本舞踊から狂言、三味線、笛、太鼓などの日本の伝統が多く盛り込まれた総合芸術です。日本が誇る伝統芸能として、今もなお多くの人々を魅了している歌舞伎を、もし機会があれば日本を訪れた際には鑑賞してみてはいかがでしょうか。
日本を代表する伝統芸能の落語の歴史