日本の伝統修理技術の金継ぎとは?
近年、金継ぎは世界からも注目されているとても優れた日本の伝統修理技術です。そんな金継ぎの歴史や魅力について知りたい方は多いのではないでしょうか。
この記事では日本の金継ぎの歴史について紹介します。
金継ぎとは?
金継ぎは、日本の伝統的な修理技術であり、壊れた陶器や磁器を漆や金、銀の粉を使って修復する方法です。この技術では、割れ目や欠けた部分に金や銀を用いて接着し、美しい模様を作り出します。その結果、壊れた物品が新たな美しさを得るだけでなく、修復箇所が目立つことで修理の歴史や物品の経歴を称えることもできます。
金継ぎの歴史
金継ぎは中国から送られてきた器がきっかけ
その昔「馬蝗絆」という茶碗がありました。 その茶碗は平重盛が12世紀の時代に中国の人より贈られました。 その後、室町時代15世紀に将軍足利義政の所有となります。足利義政はその茶碗の底にひび割れがあったので、これに代わる茶碗を求めて中国に送りました。中国ではこのような優れた青磁茶碗は今は無いとのことで、その茶碗のひび割れを鎹(かすがい)で止めて日本に送り返してきました。 これが焼き物を修復し復元させるという発想の原点と伝えられています。
その「馬蝗絆」という中国より送り返された茶碗の修復は美術的な観点からすると決して美しいものでは無かったようです。日本では漆や金粉などを利用する漆工芸技法が盛んでしたので、美術・芸術性を向上させるため「鎹(かすがい)」を「漆に金」に移り変わったようです。
まとめ
近年になって金継ぎは再び注目され、伝統的な工芸技術としてだけでなく、アートとしても評価されています。金継ぎは壊れた物品に新たな美しさを与えるだけでなく、修復箇所が目立つことで修理の歴史や物品の経歴を称えることもできます。是非、みなさんも一度体験してみてはいかがでしょうか。
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